理想の玄関収納が欲しい!家族みんなが使いやすい収納と間取りの選び方新築・リフォーム前に知っておきたい玄関収納の失敗しない選び方を紹介。家族構成別の最適な収納タイプ、使いやすい間取り、季節の切り替えを楽にする収納システムまで、毎日の出入りがスムーズになる玄関づくりのコツをご紹介します。朝の忙しい時間、玄関に靴があふれていませんか?新築やリフォームで理想の家を建てたのに、玄関がいつも散らかってしまう…そんな悩みを抱えているご家庭は多いんです。3人の子どもを育てながら自宅の収納と格闘してきた私が、後悔しない玄関収納の計画方法をお伝えします。

玄関収納の失敗例から学ぶ!事前に知っておくべきこと

新築やリフォームの際、玄関収納は意外と後回しにされがちな場所です。でも実際に暮らし始めると、毎日必ず通る玄関の使い勝手が家族の暮らしやすさに大きく影響します。3人の子どもを育てながら我が家の収納と格闘してきた経験から、計画段階で押さえておきたいポイントをお伝えします。

後悔しがちな玄関収納の失敗パターン

entryway clutter

「収納スペースが足りない」というのは、玄関収納でもっとも多い失敗例です。

家族の人数分の靴や、季節ごとに必要なアウター、傘、バッグなどを考慮せずに収納を計画してしまうと、あっという間に溢れてしまいます。特に子どものいる家庭では、成長とともに靴のサイズや数が変わっていくことも忘れてはいけませんね。我が家でも子どもたちが成長するにつれて、最初に計画した収納では全く足りなくなり、玄関が靴であふれる事態に陥ってしまいました。

また「動線を考えない配置」も大きな失敗の一つです。収納量を優先するあまり、ドアの開閉がしづらくなったり、靴の脱ぎ履きがスムーズにできなくなったりすることがあります。特に忙しい朝の時間帯は、家族全員が同時に玄関を使うこともあるため、スムーズに行動できる配置を考えることが重要ですよ。我が家では、靴箱は十分なサイズでも、傘立てが出入りの邪魔になるレイアウトで、毎朝家族が混雑してイライラする原因になっていました。

そして意外と見落としがちなのが「使いやすさを軽視したデザイン重視の選択」です。おしゃれな玄関にしたいという思いから、見た目を優先して使い勝手を考えないと、日々の暮らしで不便を感じることになります。例えば、取っ手のないスッキリとしたデザインの収納は見た目は素敵ですが、小さな子どもや高齢の方には使いにくいこともあるんです。見た目と機能性のバランスを考えることが、長く快適に使える玄関づくりの秘訣なのです。

玄関収納の5つの基本タイプとその特徴

entryway storage types

玄関収納には大きく分けて5つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解して、自分の家族構成やライフスタイルに合ったものを選びましょう。

①ボックス型:スタンダードな収納BOX

shoe cabinet

最も一般的な靴箱タイプの収納で、扉を開けて靴を収納するタイプです。

ボックス型の最大の魅力は、そのシンプルさとコストパフォーマンスの高さにあります。既製品も多く、価格帯も幅広いため予算に合わせて選びやすいのが特徴ですね。また、扉付きのため見た目もスッキリと整い、ホコリからも靴を守ることができます。我が家でも最初はこのタイプを使っていましたが、家族5人分の靴をすべて収納するには容量が足りず、結局増設することになってしまいました。

このタイプを選ぶ際のポイントは、収納する靴の数と種類をしっかりカウントすること。特にブーツなど高さのある靴もあれば、可動棚のある商品を選ぶとよいでしょう。また、奥行きが不足すると靴のかかとが扉に当たって閉まらないこともあるので、靴のサイズと収納の奥行きの確認は必須です。男性用の大きな靴や子どものスポーツシューズがある家庭では、余裕を持った設計がおすすめですよ。

さらに忘れがちなのが、傘やベビーカー、スポーツ用品など靴以外のアイテムの収納スペース。これらを考慮せずに靴だけの収納を考えると、後々困ることになります。我が家では、ボックス型の隣に傘立てスペースと、子どものスポーツ用品を入れる引き出しを別途設けたことで、玄関の散らかりが大幅に改善しました。皆さんもぜひ参考にしてみてくださいね。

②クロークタイプ:使いやすさ抜群の造作収納

entryway closet

壁面を活用した造作収納で、上着やバッグも一緒に収納できる多機能タイプです。

クロークタイプの最大の特徴は、靴だけでなく、コート、バッグ、帽子、傘など玄関で使うアイテムを一カ所にまとめて収納できる点です。ハンガーポールを設置すれば、濡れたレインコートをすぐに掛けることもできますよ。また、小さな引き出しを設ければ、鍵やスマホなど小物の置き場として活用できるため、忙しい朝の準備がとてもスムーズになります。

私の周りでも、クロークタイプに変えてから「玄関が片付くようになった!」という声をよく聞きます。特に子育て世代には、スクールバッグや習い事の道具なども一緒に収納できるため、とても人気があるんですよ。我が家でもリフォーム時にクロークタイプに変更したことで、子どもたちが自分で準備物を管理できるようになり、朝の時間がぐっと余裕あるものになりました。

ただし、このタイプは造作となるため、既製品と比べるとコストがかかる点が難点です。また、換気や湿気対策も考慮する必要があります。特に梅雨時期や雪の多い地域では、濡れた靴やコートからの湿気がこもりやすいので、通気性の良い設計や除湿対策を忘れないようにしましょうね。結露やカビの発生を防ぐため、我が家では小型の除湿機を設置し、定期的に換気するようにしています。

③ウォークインタイプ:家族の多い家庭に最適

walk-in closet

小部屋のように中に入って使える大容量の収納スペースです。

ウォークインタイプは、玄関収納の中でも特に収納力に優れています。文字通り中に入って使うため、大家族や靴の数が多い家庭、アウトドア用品などかさばる物が多い家庭に最適ですね。また、来客時にはコートハンガーとしても活用できるため、玄関がすっきりと片付いた状態を保ちやすくなります。

このタイプの最大のメリットは、玄関からリビングへの動線上に配置することで、買い物帰りの荷物をいったん置いたり、外出前の最終チェックができるスペースとしても活用できる点です。我が家では叶いませんでしたが、子ども4人のご家庭でお手伝いした例では、各自の学校グッズや習い事の道具をすべてウォークインクロークに集約したことで、リビングが劇的にすっきりしたことを覚えています。

ただし、このタイプは一定以上の広さが必要となるため、限られたスペースの中で玄関収納を大きくすると、他の生活空間が圧迫されることもあります。また、奥まった場所は使いにくくなる傾向があるので、照明計画や動線計画も重要ですよ。特に毎日使うアイテムは手前にレイアウトするなど、使用頻度に応じた配置を心がけることが、このタイプを最大限活用するコツです。

④土間収納:アウトドア家族におすすめ

outdoor storage

玄関の土間部分を広めに取り、そこに収納スペースを設けるタイプです。

土間収納の最大の特徴は、靴を脱がずに使える便利さです。アウトドアが趣味の家族や、ガーデニングを楽しむ方、ペットを飼っている家庭などに特におすすめですよ。濡れた傘や泥のついた長靴、ペットの散歩用品などを、リビングに持ち込まずに収納できるメリットがあります。私の友人宅では、土間収納を設けてから、子どもたちの外遊び後の片付けがスムーズになり、家の中が汚れにくくなったと喜んでいました。

このタイプを計画する際のポイントは、適切な広さと使いやすい高さの収納を確保すること。キャスター付きの収納ボックスを活用すれば、季節ごとの入れ替えもしやすくなりますよ。また、土間と室内の段差部分にベンチを設置すると、靴の脱ぎ履きがしやすくなるほか、買い物袋などを一時的に置くスペースとしても重宝します。

ただし、土間スペースは冬場に冷えやすく、夏場は湿気がこもりやすいという特性があります。断熱対策や換気計画も同時に考える必要がありますね。特に寒冷地では、床暖房の設置も検討する価値があります。私がお手伝いした北海道のお宅では、土間部分に床暖房を入れたことで、冬でも快適に使えると好評でした。

⑤フロートタイプ:スタイリッシュで掃除がしやすい

floating cabinet

床から浮いているように見える、壁付けタイプの収納ボックスです。

フロートタイプは、最近特に人気が高まっている玄関収納のスタイルです。床に接していないため、見た目が軽やかでスタイリッシュな印象を与えることができますよ。また、床からの高さがあるので、掃除機やお掃除ロボットをスムーズに通すことができ、毎日の掃除が格段に楽になるのが大きなメリットです。

このタイプの収納は、空間を広く見せる効果もあるため、狭い玄関でもすっきりとした印象になります。特に小さな玄関や、廊下からつながる玄関など、限られたスペースでも設置できるのが魅力ですね。私がリフォームをお手伝いした都心のマンションでは、フロートタイプを取り入れたことで、狭い玄関が一気に開放的になったと喜ばれました。

ただし、フロートタイプは壁への取り付け強度に注意が必要です。耐荷重を確認し、壁の構造に合わせた適切な工法で取り付けることが重要ですよ。また、収納量が他のタイプに比べてやや少なくなる傾向があるため、家族の人数や靴の数に合わせて、十分な収納量を確保できるか事前にシミュレーションしておくことをおすすめします。

靴子さん、玄関収納を選ぶときに最も大切なのは何ですか?それは間違いなく「家族の生活スタイルに合わせること」です。どんなにおしゃれな収納でも、実際の使い方と合っていなければ長続きしません。特に小さなお子さんがいる家庭では、子どもが自分で靴の出し入れができる高さや構造かどうかもチェックしてみてくださいね。

家族構成別・失敗しない玄関収納の間取り計画

family entryway design

家族の人数や年齢層によって、理想的な玄関収納は異なります。それぞれのライフステージに合わせた間取り計画を考えましょう。

共働き夫婦の場合:時短を重視した収納プラン

couple entryway

忙しい共働き夫婦の場合、朝の準備と夕方の帰宅をスムーズにする収納が重要です。

共働き夫婦のご家庭でまず考えたいのは、「朝の時短」につながる収納システムです。特に急いでいる時に鍵やスマホ、定期券などをサッと取り出せるちょい置きスペースを玄関に設けると便利ですよ。壁面に小さな棚やフックを設置したり、靴箱の上に小物トレイを置いたりするだけでも、朝の忙しい時間がぐっと効率的になります。

また、帰宅時にコートやバッグをすぐに掛けられるフックやハンガーポールも必須アイテムです。玄関ドア付近に設置すれば、荷物を持ったまま家の中に入る必要がなく、玄関先でサッと手荷物を置けますよ。私がお手伝いした共働き夫婦のお宅では、玄関のドア横に鍵収納と小物トレイ、反対側にコート掛けを設置したことで、「家に帰ってきた瞬間から心に余裕ができた」と言っていただきました。

収納の種類としては、コンパクトなボックス型やフロートタイプがおすすめです。特に玄関が狭い場合は、床から浮かせたフロートタイプを選ぶと空間を広く感じられますよ。また、季節の変わり目に靴の入れ替えがしやすいよう、オフシーズンの靴を収納する場所も確保しておくと安心です。我が家では廊下の収納の一部を靴の季節収納として活用しており、春夏秋冬の切り替えがスムーズにできています。

小さな子どもがいる家庭:成長を見据えた可変性のある収納

family entryway

子育て世代に必要なのは、子どもの成長に合わせて変化できる柔軟な収納システムです。

小さなお子さんがいる家庭での最大の課題は、子どもが自分で靴の出し入れができるようにすることです。低い位置に子ども専用の収納を設けたり、引き出し式の収納にすることで、小さなお子さんでも自分で靴を管理できるようになりますよ。我が家では子ども3人それぞれに色分けした収納ボックスを用意したことで、「どの靴が誰のものか」がすぐにわかり、朝の準備がスムーズになりました。

また、子育て家庭ではベビーカーやキックボード、自転車のヘルメットなど、大きな子ども用品の収納も必要です。玄関土間を広くとって専用スペースを確保したり、クロークタイプやウォークインタイプの収納を検討するとよいでしょう。特に雨の日に濡れた靴やレインコートを置ける場所があると、玄関からの水滴を防ぐことができますよ。

そして忘れてはならないのが、「子どもの成長」という視点です。今は小さなサイズの靴でも、あっという間に大きくなります。棚板の高さを調節できる可動式の収納を選んだり、将来的な使い方の変化も想定した間取りを考えることが重要ですよ。私の家では子どもたちが大きくなるにつれて、最初は靴置き場だったスペースを、今では学校のジャージや部活用品を置く場所に変更して活用しています。

シニア世代に優しい:安全性と使いやすさを重視した設計

senior friendly

シニア世代には安全性と使いやすさを重視した玄関収納が欠かせません。

シニア世代の方々にとって、玄関は転倒リスクの高い場所でもあります。玄関の間取りを計画する際には、十分な広さを確保し、靴の脱ぎ履きがしやすいベンチや手すりの設置を検討しましょう。私の両親の家では、リフォーム時に玄関に小さな木製ベンチを設置したことで、安定した姿勢で靴の着脱ができるようになり、腰への負担も減りました。

収納の高さも重要なポイントです。かがんだり屈んだりする動作が負担になるため、よく使う靴は取り出しやすい高さに配置することをおすすめしますよ。引き出し式の収納だと、奥の靴も取り出しやすくなります。また、開け閉めが楽な取っ手や、軽い力で開閉できる扉の収納を選ぶことで、毎日の使い勝手が格段に向上します。

光環境にも配慮が必要です。年齢を重ねると暗い場所での視認性が低下するため、玄関には十分な明るさを確保しましょう。収納の内部にもセンサーライトを設置すると、靴や小物が見つけやすくなりますよ。私がお手伝いしたシニアのお宅では、靴箱の各段に小型のLEDライトを取り付けたことで、「どの靴がどこにあるか一目でわかるようになった」と喜んでいただきました。

失敗しない玄関収納づくりのための5つのポイント

entryway organization

玄関収納を計画する際に、特に重視すべき5つのポイントをご紹介します。

ポイント1:収納量は多めに見積もる

storage capacity

十分な収納量を確保することが、散らかりを防ぐ基本です。

玄関収納を計画する際によく聞く後悔は「もっと大きくすればよかった」というものです。収納量を計算する際には、家族全員の靴の数を数えるだけでなく、来客用や将来増える可能性も考慮しましょう。一般的な目安として、一人当たり10足程度(普段履き、外出用、運動靴、長靴など)で計算すると良いですよ。5人家族なら最低でも50足分の収納スペースが必要です。

また、靴だけでなく玄関に置きたいアイテムをすべてリストアップすることも大切です。例えば、傘(長傘と折りたたみ傘)、帽子、手袋、マフラー、バッグ、ベビーカー、キックボード、ペットの散歩グッズなど、季節や家族構成によって様々なアイテムが必要になります。我が家では、最初に計画した収納では足りなくなり、後から追加工事をすることになってしまいました。最初から余裕を持った設計にしていれば良かったと後悔しています。

さらに収納量を考える際には「季節の変化」も忘れずに。夏と冬では靴の種類が大きく変わりますし、コートやジャケットなどのアウターも季節によって収納する量が変わります。オフシーズンのアイテムの置き場所も含めた計画にすることで、玄関がいつもすっきりと片付いた状態を保てるようになりますよ。

ポイント2:家族の動線を意識した配置

traffic flow

快適な玄関収納は、家族の動きを妨げない配置がポイントです。

玄関は家族が同時に使うことも多い場所です。特に朝の忙しい時間帯は、家族全員が同時に靴を履いたり、コートを着たりする可能性があります。そのため、靴箱や収納棚の位置は、できるだけ出入りの邪魔にならない場所に配置することが重要ですよ。理想的なのは、玄関ドアを開けて右側か左側の壁面に収納を設置し、正面はすっきりと空けておくレイアウトです。

また、収納と玄関ドアの距離や、玄関からリビングへの動線も考慮しましょう。買い物帰りの荷物を一時的に置けるスペースや、郵便物や鍵などを置くちょい置き場があると便利ですよ。私の家では、玄関から廊下に向かう途中に小さなカウンターを設置し、買い物袋や郵便物を一時的に置くスペースとして活用しています。これが思った以上に役立っていて、家族からも好評です。

さらに、家族それぞれの使用頻度や生活パターンに合わせた棚の高さや配置も考えましょう。例えば、毎日使う靴は取りやすい位置に、たまにしか使わないフォーマルな靴は上段や下段など手の届きにくい場所でも構いません。こうした「使用頻度」に応じた配置を意識することで、日々の生活がより快適になりますよ。

ポイント3:ライフステージの変化を想定する

adaptable storage

家族の成長や変化に対応できる柔軟な収納設計が長く使える秘訣です。

住まいは10年、20年と長く使うものです。その間に子どもは成長し、家族構成も変化することがあります。そのため、今の家族構成だけでなく、将来の変化も見据えた収納計画が必要ですよ。特に子どものいる家庭では、小さな子ども用の靴から大人サイズの靴まで対応できる可変性のある収納が理想的です。高さ調節ができる棚板や、用途に応じて変更可能な収納ユニットを選ぶと良いでしょう。

また、将来的なリフォームのしやすさも考慮しておくと安心です。完全な造作収納よりも、一部に既製品を組み合わせたり、取り外し可能なパーツを使ったりすることで、後々の変更や調整が容易になります。私の友人宅では、子どもが独立した後に玄関収納の一部を趣味のガーデニング用品置き場に変更しました。最初から可変性を考慮した設計だったおかげで、大掛かりな工事をせずに対応できたそうです。

高齢化社会を見据えると、将来的なバリアフリー対応も検討する価値がありますよ。玄関の段差を少なくしたり、手すりを取り付けられるスペースを確保しておくことで、将来の暮らしやすさにつながります。「今は必要ないから」と省略するのではなく、将来の可能性も含めた計画をすることが、長く快適に住み続けるためのポイントです。

ポイント4:湿気・臭い対策を忘れずに

ventilation system

靴収納特有の悩みである湿気や臭いへの対策は必須です。

玄関収納を計画する際に見落としがちなのが「湿気対策」です。特に雨の日に濡れた靴や傘を収納すると、収納内部が湿気でいっぱいになり、カビやにおいの原因になります。これを防ぐためには、通気性の良い設計を心がけましょうね。例えば、扉の一部に通気口を設けたり、背面に隙間を作ったりすることで、空気の循環を促すことができます。

また、靴の臭い対策として、消臭・除湿機能のあるアイテムを設置するスペースも確保しておくと良いでしょう。最近では珪藻土のマットや炭、専用の消臭剤など様々な商品がありますよ。我が家では、靴箱の各段に小さな炭の消臭剤を置いています。これだけでも臭いがかなり軽減され、玄関の印象が大きく変わりました。特に子どものスポーツシューズなど、臭いが気になりやすいアイテムには効果的です。

さらに、濡れた靴や傘を一時的に置けるスペースも必要です。玄関土間に小さなラックや傘立てを設置したり、吸水性の良いマットを敷いたりすることで、室内に水滴を持ち込むことを防げますよ。私がお手伝いした家庭では、玄関土間の一角に「濡れ物コーナー」を設け、雨の日でも玄関が水浸しになる心配がなくなったと好評でした。こうした小さな工夫が、長く快適に使える玄関づくりの秘訣なのです。

ポイント5:照明と色で使いやすさをアップ

entryway lighting

見やすさと探しやすさを高める照明と色使いも重要なポイントです。

玄関は窓が少なく、自然光が入りにくい場所であることが多いため、適切な照明計画が欠かせませんよ。全体を明るく照らす主照明に加えて、収納内部を照らす補助照明があると非常に便利です。特に奥まった靴箱の中は暗くなりがちなので、センサー付きのLEDライトなどを設置すると、探し物がしやすくなります。我が家では収納の各段にテープLEDを取り付けたことで、「この靴はどこ?」というストレスがなくなりました。

また、収納内部の色も使いやすさに大きく影響します。暗い色よりも明るい色の方が中のものが見やすくなりますよ。特に奥行きのある収納では、背面を明るい色にすることで視認性が高まります。さらに棚板や引き出しの色を家族ごとに分けると、「誰の靴がどこにあるか」が一目でわかり、特に子どもにとっては自分の持ち物を管理する良いきっかけになります。

色分けに加えて、ラベリングやピクトグラムの活用も効果的です。特に小さなお子さんがいる家庭では、文字が読めなくても絵や色でわかるような工夫をすると、自分で片付ける習慣が身につきやすくなりますよ。我が家では子どもの靴箱に、それぞれの好きなキャラクターのシールを貼ったことで、「自分の靴は自分で片付ける」というルールが自然と定着しました。こうした小さな工夫が、家族全員が使いやすい玄関収納づくりのコツです。

玄関収納を新設するとき、予算はどれくらい見ておくべきですか?既製品と造作では差がありますか?既製品の玄関収納なら10〜30万円程度、造作の場合は30〜80万円程度が一般的ですね。造作は自由度が高い分コストアップしますが、スペースに合わせた最適な収納ができるメリットがあります。中間的な選択肢として、既製品をベースに造作で微調整する「セミオーダー」も人気ですよ。サイズや家族構成に合わせて、ベストなバランスを見つけてくださいね。

季節の切り替えを楽にする収納システムづくり

seasonal storage system

季節ごとの靴の入れ替えをスムーズにするシステムは、長く続く快適な玄関収納の秘訣です。

シーズンオフの靴をどう収納するか

seasonal storage

季節の変わり目に悩みがちな「オフシーズンの靴の収納方法」について解説します。

季節の変わり目には靴の入れ替え作業が必要になりますが、この時にスムーズに切り替えられるシステムを作っておくと便利ですよ。まず基本となるのが「オンシーズンとオフシーズンの収納を分ける」という考え方です。玄関の靴箱には今の季節によく使う靴だけを収納し、他の季節の靴は別の場所に保管するようにしましょう。我が家では、玄関の靴箱には1人5足程度、季節に合った靴だけを入れるルールにしています。

オフシーズンの靴の保管場所としては、押入れや納戸、ウォークインクローゼットの下段などが適していますよ。特に湿気に弱い靴は、通気性の良い靴専用の収納ボックスに入れて保管すると長持ちします。また、収納する前にはしっかり乾かし、汚れを落としておくことも大切です。我が家では靴をしまう前に、除菌スプレーをひと吹きして、新聞紙を丸めて中に入れる習慣をつけています。こうすることで、次のシーズンに出した時も清潔な状態で使えます。

さらに効率的なのが「靴のローテーションボックス」の活用です。透明な収納ボックスに季節ごとにまとめて靴を収納し、表面にラベルを貼っておくと、次のシーズンにすぐに取り出せますよ。見落としがちなのが、子どもの成長による靴のサイズアップです。オフシーズンにしまっていた靴が、次の年にはサイズアウトしていることもあります。そのため、季節の切り替え時には必ずサイズチェックをするようにしましょう。こうした仕組みづくりが、毎年の季節の変わり目を楽にしてくれます。

家族でも続けやすい靴の管理システム

family system

続けられる収納システムは、家族みんなが無理なく使えることが条件です。

どんなに素敵な収納を作っても、家族が使いづらいと感じれば続きませんよね。特に小さなお子さんや高齢の方がいる家庭では、誰もが使いやすいシンプルなシステムを心がけることが大切です。例えば、靴箱に「定位置」を決めておくと、どこに何があるか家族全員がわかるようになります。我が家では家族それぞれの靴を場所と色で分けることで、「この靴はここ」というルールが自然と定着しました。

また、出かける前に必要なアイテム(鍵、定期券、ハンカチなど)をまとめて置けるスペースを作っておくと便利ですよ。「朝の忘れ物チェック場所」として活用すれば、慌ただしい朝でも必要なものをしっかり持って出かけられます。我が家では玄関横の壁に小さなフックボードを設置し、子どもたちの学校のお便りや提出物を掛けています。「学校に持っていくものはここに掛ける」というシンプルなルールのおかげで、朝の忘れ物が激減しました。

そして何より大切なのが「片付けやすさ」です。どんなに整理整頓が苦手な人でも、「靴を脱いだらすぐ収納できる」環境を整えることで、散らかりを予防できますよ。例えば、履き替えスペースのすぐそばに収納があること、扉の開閉が簡単なこと、子どもでも届く高さに収納があることなど、細かい配慮が日々の使いやすさを大きく左右します。家族全員が「使いやすい」と感じることが、長く続く収納システムの基本なのです。

玄関が常に散らかってしまいます。家族の協力を得るコツはありますか?私の経験からお伝えすると、「誰でも簡単に片付けられる仕組み」を作ることが一番大切です。例えば、定位置をわかりやすく示す、子どもの目線に合わせた高さに収納を設ける、出しっぱなしでも見た目が整うボックスを活用するなど。それと、小さな達成感を共有するのも効果的ですよ。「今日の玄関きれいだね!」と声をかけるだけでも、家族の意識が変わってきます。根気よく続けてみてくださいね。

まとめ:後悔しない玄関収納づくりのために

organized entryway

玄関は毎日必ず通る場所だからこそ、家族全員が使いやすい収納計画が大切です。

新築やリフォームの際には、ついデザイン性や見た目を優先しがちですが、実際の生活を想定した使いやすさを第一に考えることが長く快適に使える玄関づくりの秘訣ですよ。収納量は必ず余裕を持たせること、家族の動線を考慮した配置にすること、成長や変化に対応できる柔軟性を持たせることなど、今回ご紹介したポイントを参考に、理想の玄関収納を計画してみてください。

また、玄関収納は「毎日使うからこそ、続けられる仕組み」が何より大切です。家族みんなが無理なく使えるシンプルなシステムづくりを心がけることで、「帰りたくなる玄関」「出かけるのが楽しくなる玄関」が実現しますよ。完璧を求めるよりも、家族の生活スタイルに合った「ちょうどいい」収納を見つけることが、本当の意味での快適な住まいにつながるのではないでしょうか。

玄関は家の顔であり、そして一日の始まりと終わりの場所です。毎日気持ちよく出かけ、ホッと安心して帰れる玄関づくりのお役に立てれば幸いです。「帰ってきたら必ず靴を収納する」というシンプルな習慣から始めてみませんか?その小さな一歩が、家族みんなが心地よく暮らせる住まいへとつながっていくはずです。